保育士必見!自然災害の種類を知って、防災に備えよう!

自然災害の種類を知り防災に備えることは、子どもたちの安全を確保し、心の安定を支え、緊急時の適切な対応を行うために欠かせない要素です。
また、保護者の方への情報提供や子どもたちへの教育にも貢献します。保育士として「子どもたちの安全・命を守る」役割を果たすために、防災への理解力向上を目的として、災害の種類や準備すべきことについて、ご紹介いたします。

目次

防災・減災とは

防災とは、災害が発生する前に災害のリスクを最小化し、子どもたちへの被害を予防し、被害を最小限にするための活動です。防災の取り組みは、さまざまな段階で行われます。予防段階では、災害の原因やリスクを分析し、適切な対策を講じます。
例えば、地震が頻発する地域では、地震発生時の避難経路を整備することが重要です。

減災とは、災害の発生を完全に防ぐことは難しい場合でも、その被害を軽減するための取り組みです。減災は防災の一環として行われます。具体的な取り組みとしては、災害への備えや適切な行動指針の普及、防災訓練の実施、災害情報の早期発信などが挙げられます。

防災・減災の取り組みは、災害のリスクを最小化し、子どもたちの安全を確保することができます。特に地震、洪水、台風など自然災害は予測が難しく、いつ発生するかはわかりません。そのため、防災・減災の意識と準備は、子どもたちの安全を守るために非常に重要となってきます。

自然災害の種類の理解と防災意識の向上

防災意識(防災リテラシー)とは

防災意識(防災リテラシー)とは、災害に対する正しい知識や理解を持ち、それに基づいて適切な行動を取る能力のことを指します。具体的には、以下の4つの要素が挙げられます。

災害の認識

防災意識を持つためには、まず災害の種類やリスクについての認識が必要です。地震、洪水、台風などの自然災害だけでなく、火災や事故などの非常事態に対する認識も重要です。

災害の原因と対策

防災意識を高めるためには、災害の原因や発生のメカニズムについての理解が必要です。また、それに対する適切な対策や予防策を知ることも重要です。例えば、地震に対する耐震対策や非常食の備蓄、火災に対する避難計画などです。

緊急時の行動

災害が発生した場合には、迅速かつ冷静に行動することが求められます。日ごろから防災意識を持つことで、緊急時に適切な行動を取る能力が向上します。例えば、事前に避難経路や避難場所を把握することがおすすめです。

防災情報の受け取りと活用

防災意識を高めるためには、正確な防災情報を受け取り、それを活用する能力も重要です。
天気予報や地震情報、避難勧告などの情報を的確に理解し、適切な行動に反映させましょう。

防災意識を持つことは、災害時に生命や財産を守るだけでなく、自身や子どもたちの安全を確保するためにも重要です。
防災教育や訓練を通じて防災リテラシーを高め、日常生活に防災意識を取り入れましょう。

日本で発生する自然災害の種類

日本は自然災害が多い国の一つであり、さまざまな種類の自然災害が発生します。事前知識として覚えておくと、適切な対策や予防策を考えることができます。

地震

日本は地震帯に位置しており、頻繁に地震が発生します。いつ発生するかわからない災害なので、事前に対策が必要です。
主な対策として、以下の3つが挙げられます。

非常食や防災グッズの備蓄
地震によって一時的に社会機能が停止する可能性があるため、非常食や水、ラジオ、懐中電灯などの防災グッズを備蓄しておくことが重要です。備蓄品は定期的に点検・補充し、常に手の届く場所に保管しておくことが必要です。
◇参考:https://hoiku-bosai.com/post-647/

避難計画の策定
園内で地震時の避難計画を策定しておくことが大切です。
避難経路や避難場所、連絡手段などを事前に確認し、地震が発生した際に円滑な避難行動を取ることができます。

防災訓練の実施
定期的な防災訓練を行うことで、地震時の適切な行動を身につけることができます。
地震速報や避難訓練などを通じて、避難の手順や安全な行動を確認し、緊急時の対応力を高めることができます。

津波

地震が海底で発生すると、津波が発生する可能性があります。
日本人の記憶に残っている「東日本大震災」は、特に海岸沿いの地域に大きな被害をもたらしました。
主な対策として、以下の3つが挙げられます。

津波避難訓練の実施
定期的な津波避難訓練を行うことで、津波発生時の適切な行動を身につけることができます。
避難経路や避難場所、避難方法などを事前に確認し、津波が迫る際に迅速かつ冷静な避難行動を取ることが重要です。

津波警報情報の受信と注意
津波警報情報は気象庁や地方自治体から発信されます。
日常生活での津波情報を受信できる手段を確保し、情報を確認することが重要です。

地域の防災計画への参加
地域の防災計画に積極的に参加し、地域住民や関係機関と連携することも重要です。
地域ごとの津波リスクや避難場所・避難経路などを共有し、園を超えた地域全体での防災意識を高めることが大切です。

大雪

土地によっては、大雪が発生する可能性もあります。
大雪になった場合、保護者の方や園のバスでの送迎が困難になるため、注意が必要です。
主な対策として、以下の2つが挙げられます。

防寒対策と体調管理
大雪の環境下では低温や風により体温が奪われ、凍傷や低体温症などのリスクが高まります。防寒対策として適切な服装や手袋、帽子を着用し、こまめな体の温めや休憩を行うことが重要です。

食料品の備蓄と非常用品の準備
大雪によって園バスや交通機関での移動が長期間困難になる場合がありますので、食料品や生活必需品の備蓄をしておくことが重要です。非常用品として、懐中電灯、予備の電池、ラジオ、非常食、水なども準備しておくと安心です。

豪雨・台風

夏から秋にかけて、台風が日本列島に接近することがよくあります。強風や大雨をもたらし、風害や洪水などの被害が発生することがあります。
主な対策として、以下の3つが挙げられます。

浸水対策と避難場所の確保
園内の浸水対策として、水没リスクのある低層階への貴重品や重要な物品の移動、防水シートの設置などを検討しましょう。また、避難場所の確保も重要です。近くの避難所や高台への避難計画を立て、必要な場合には早めに避難しましょう。

河川や海岸の状況の把握
園がある地域の河川や海岸の水位や溢れる可能性を把握しましょう。
氾濫の可能性が高い場合や避難指示が出ている場合は、即座に避難しましょう。

非常食や備蓄品の準備
長時間の停電や孤立状態が予想される場合に備えて、非常食や飲料水、ラジオ、懐中電灯などの備蓄品を準備しましょう。

土砂崩れ

山岳地帯や急傾斜地などでは、豪雨や地震の影響で、土砂崩れや斜面崩壊が発生することがあります。
主な対策として、以下の3つが挙げられます。

集水溝や排水路の清掃
集水溝や排水路の詰まりが土砂崩れを引き起こす原因となることがあります。
定期的な清掃や点検を行い、水の流れをスムーズにすることが重要です。

土砂崩れの警戒区域の確認
地元の自治体や専門機関が定めた土砂崩れの警戒区域や避難場所を確認しましょう。
土砂崩れのリスクが高まった場合は、早めに避難することが重要です。

避難計画の策定
園全体で避難計画を策定しましょう。
避難経路や避難場所、連絡手段を事前に確認し、土砂崩れが発生した際に円滑な避難行動を取ることができます。

噴火

日本には多くの活火山が存在し、噴火が起こることがあります。噴火による火山灰や溶岩流、火山ガスの影響で被害が生じることがあります。
主な対策として、以下の2つが挙げられます。

防護具の準備
噴火時には、灰や火山ガスの影響を受ける可能性があります。マスクやゴーグル、長袖・長ズボンなどの防護具を準備しましょう。

火山灰の対策
噴火による火山灰は、健康や交通に悪影響を及ぼす可能性があります。
屋内に避難して窓やドアを閉め、エアコンや換気扇を停止するなど、火山灰の侵入を防ぐ対策を取りましょう。また、飲料水や食品も備蓄しておきましょう。

これらの自然災害は、地域によって発生の頻度や影響の度合いが異なる場合があります。地域ごとのリスク評価や適切な対策が重要です。
また、気象情報や防災情報のチェック、避難計画の準備など、個人や地域の防災意識を高めることも重要です。

まとめ

今回は日本で起きるさまざまな自然災害についてご紹介いたしました。

子どもたちへの被害を最小限に抑えるためには、実際に災害が起きてからでは無く、事前に知識の習得や対策を考えておく必要があります。そのため、災害の認識や災害の原因と対策、緊急時の行動を含めた防災について、今一度、職員間で話し合ってみてはいかがでしょうか。

一人で考えるだけではなく全員で話すことで、きっと防災意識(リテラシー)の向上にもつながります。

この記事を書いた人

学生時代はキッズフォトスタジオにてアルバイト。
そして、だいすきな子どもたちの笑顔を守りたい!という思いで、園の防災を支えるニシハタシステムへ入社しました。
数多くの園長先生とお話しする中でお伺いした園業界ならではの課題や悩みを、少しずつ解決していけるよう発信していきます

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