【園職員向け!】日常保育の中で備える防災のススメ

発生するタイミングを予測する事ができない自然災害に対して、園で対策はしていますか?
多くの園が定期的な避難訓練の実施や防災グッズの準備などで災害時に備えていることかと思います。
しかし、日常の保育の中に防災を取り入れている園は多くはないのではないでしょうか。
避難訓練といった場面で、防災に関して考えることはもちろん、日常の保育でも防災の観点を取り入れることで、もしもの時に園職員も子どもたちも適切な行動を取る事ができます
本コラムでは、通常保育に取り入れる事ができる防災をご紹介します。

目次

日常に防災を取り入れていますか?

「フェーズフリー」という言葉を聞いたことはありますか?
フェーズフリーとは日常時と非常時の2つのフェーズ(側面)をフリーにするという考え方で、災害の多い日本で必要な考え方として近年、注目されています。

このフェーズフリーの考え方はもちろん保育の現場でも広まりつつあります。
例えば、通常保育の中で、先生同士の連絡手段として利用されるIP無線機です。
IP無線機は災害時の通信障害の影響を受けないことから、日常利用だけではなく、災害時の連絡手段としての利用も想定して導入している園が増えています。
これらの事からも、保育の現場で、フェーズフリーを取り入れていく必要がある事が伺えます。

通常保育から実践できる災害の備え・防災対策

それでは、具体的に今日から日常に取り入れる事ができる防災とはどのようなものがあるのか、ご紹介します。

①絵本や紙芝居で防災教育をする

災害時、いつもとは違う事でパニックになったり、冷静になれなかったりするのは園職員だけではなく、子どもたちも同じです。特に子どもは状況が把握できずに泣いてしまったり、指示をよく聞いていなかったりという事があるかもしれません。このような状況を回避する為には、日頃からもしもの時にはどうすればいいのか、子どもたちに分かりやすい方法で伝える必要があります。
その方法のひとつとして絵本や紙芝居での防災教育があげられます。
災害別にいくつかご紹介します。

地震

台風

津波

火事

防災全般

このように東日本大震災以降子どもたちへの防災教育の一環として防災関連の絵本や紙芝居は様々な出版社から数多く発売されています。

また自治体や企業が出している、無料でダウンロード可能な絵本などもあります。

園での読み聞かせの時間に防災を取り入れる事で、子どもたちの災害時の状況をシミュレーションしてもらいやすくなります。そうすると災害時、子どもたちも自然に対応する事ができるでしょう。

②避難生活に役立つグッズを工作の時間に取り入れる

避難生活では物資が不足しがちです。そんな時に簡単な工作で避難生活に役立つグッズを作る事ができます。もしもの時に役立つ知恵を通常保育の工作の時間に楽しみながら取り入れてみるのはいかがでしょうか?

(引用:セーブ・ザ・チルドレン 子どもにやさしい防災)

③お散歩のルートに避難経路を取り入れる

避難計画にて決めている避難場所と避難経路を子どもたちを連れて歩いたことはありますか?

大人の目線では大丈夫と思っていても、子どもたちと一緒に歩いてみると思わぬ危険が隠れているかもしれません。園職員だけで歩いてみた時は問題なかったけれども、子どもたちと歩く時には狭すぎるなど避難経路を見直すきっかけにもなります。

また、避難経路に慣れておくことで、災害時に子どもたちもパニックにならずに安全に避難する事ができます。先生の確認の為にも、子どもたちの為にも、通常保育のお散歩に避難経路を取り入れてみるのはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、通常保育で取り入れる事ができる防災として、絵本や紙芝居で防災教育をする、避難生活に役立つグッズを工作の時間に取り入れる、お散歩のルートに避難経路を取り入れるの3つをご紹介しました。

いずれも今日から簡単に取り入れる事ができるものになっていますので、他のクラスの先生方にも共有し、取り入れてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

学生時代はキッズフォトスタジオにてアルバイト。
そして、だいすきな子どもたちの笑顔を守りたい!という思いで、園の防災を支えるニシハタシステムへ入社しました。
数多くの園長先生とお話しする中でお伺いした園業界ならではの課題や悩みを、少しずつ解決していけるよう発信していきます

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