『防災カード』を作ろう!

近年、大きな被害をもたらす大災害が数多く発生しています。いつ発生するか予想することが難しい災害対策は日頃からの備えが最も重要です。

子どもたちの命を守る責任のある保育園や幼稚園の災害対策には、防災グッズの準備、避難訓練の実施などが挙げられますが、同時に園で働く先生方の命を守る方法も知っておくことが重要です。今回は“企業防災”の取り組みとして注目を集めている「防災カード」についてご紹介します。

目次

防災カードとは

「防災カード」という言葉を聞いたことはありますか?

聞き馴染みのない方も数多くいらっしゃると思いますので、まずは防災カードとは何かをご紹介します。
防災カードは緊急時に必要な情報を常に持ち運べるようなカードサイズにまとめたものです。では、具体的に緊急時に必要な情報とはどのようなものが挙げられるのか見ていきましょう。

緊急時に必要な情報

災害時の行動指針

災害が発生した時、まずは子どもたちと自身の命を守ることが優先ですが、情報収集や安否確認、避難行動、そして時には救護など様々な対応を素早く行う場面に出くわす場合もあります。そんな時にまず何から行動すればいいのか、園での決まり事は何か冷静に思い起こし、行動することができるでしょうか?

事前に防災カードを作成しておくことで、もしもの時に適切な行動を取ることができるように備えましょう。

災害時の避難方法

避難の合図や避難行動の内容を記載します。

また併せてお勤め(お住まい)の地域の危険箇所を記載しておくことで、子どもたちを連れながら避難しなければいけない場面でも、事前に危険箇所を回避したり、声かけをし合いながら、安全に避難場所を目指すことが可能です。

安否確認方法

例えば、園外へのお散歩で園舎を離れていた場合、園にいる先生にどのように連絡を取りますか?災害時には普段お使いのスマートフォンも繋がりにくい環境になることが予想されます。園で事前に決められた安否確認方法などは防災カードに記載して常に携帯しておくことで、様々な場面で役に立ちます。

また通勤途中や帰宅途中といった保育の時間以外の際にも、職場や家族への安否確認方法を携帯していることでいち早く情報を収集することができ、安全な行動を取ることが出来ます。

災害伝言ダイヤルの使用方法なども一緒に記載しておくと良いでしょう

緊急連絡先

緊急連絡先は自身の身に何かが起きた時に必ず必要な情報です。

例えば、怪我をしてしまった場合や職場の人・家族と離れ離れになってしまった場合など、あらゆる場面で役に立つ情報です。頼りになる人の情報や家族の連絡先、職場の連絡先など必ず記載しましょう。

救命に必要な情報

大事な時に身分証明にもなります。
氏名・住所・生年月日・血液型などを記載しておきましょう。

防災カードはなぜ必要? 

防災カードを携帯することは、日常生活でも防災に関して考えに繋がり、大切な園職員やその家族との非常時の連絡手段を確認できたり、災害発生時の正しい判断避難行動をサポートする事ができます。

また万が一緊急事態になった時に、周りの人たちが防災カードの内容から身元の確認や持病の特定を行うことができるので、命を救って貰う事も可能になります。

大規模災害の発生が頻発している近年では、企業単位で防災カードを作成に取り組む事例が増えています。

防災カードの作成方法

防災カードは、名刺のサイズで作成するのが一般的です。
名刺のサイズにすることで財布や名刺入れに入れておくことができ、常に携帯することが出来ます。

防災カードを作る際には、 緊急時に必要な情報を選定し、4山のジャバラ折で作成すると良いでしょう。

使用する紙は、普通紙より耐水性に優れたユポ紙で作成すると良いでしょう。
ユポ紙はハザードマップや診察券、屋外用ポスター等に使用されており、安心して使用することができます。

また防災カードに関しては、ご自宅で印刷できる型を無料で公開している自治体や防災団体もありますので、そちらを元に自園独自の防災カードを制作してみるのも良いでしょう。

まとめ

今回は、防災カードの概要から作成方法までご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
災害時、子どもたちの命を守るのと同時に園職員の皆さんの命を守る為の備えも大切です。
防災カードを災害時の備えとして園で導入してみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

学生時代はキッズフォトスタジオにてアルバイト。
そして、だいすきな子どもたちの笑顔を守りたい!という思いで、園の防災を支えるニシハタシステムへ入社しました。
数多くの園長先生とお話しする中でお伺いした園業界ならではの課題や悩みを、少しずつ解決していけるよう発信していきます

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