保育士必見!災害時に役立つ防災資格のススメ

子どもたちの命を預かる責任から保育関係者の防災への意識は年々高まっている傾向があります。そのような中で、防災資格の取得を目指す方も増えています。

今回は園運営において取得しておくと役立つ防災資格や必要な防災資格についてご紹介します。

目次

園職員こそ防災資格を取得するべき理由

安心で安全な園運営の為に、日頃より防災に関する知識をチェックされている園職員の方は年々増えてきているように感じます。

そのような中で、園職員の方々におすすめしたいのが防災資格の取得です。

資格の種類によって、防災全般に関する正しい知識を身につけることができ、いざという時に、子どもたちの命を守る行動を取ることができます。

また災害の発生タイミングやどのような災害が発生するかはその時になるまで誰にも分かりません。大規模地震の際に、津波災害が発生するなど、イレギュラーな対応が求められる場合もあります。その時に最適な行動を取ることができるかどうかは、事前にどれだけの知識を学んだかが左右する事もあります。

これからご紹介する防災資格の中には、国家資格から民間資格まで様々な種類があります。ご自身に必要な分野・範囲を学ぶことができる資格を見つけてみてください。

災害時に役立つ防災資格

普通救命講習/上級救命講習

普通救命講習は、心肺蘇生、自動体外式除細動器(AED)の使用方法、窒息の手当、止血の方法などを学ぶ講習です。講習時間3時間で、救命技能認定証が交付されます。

緊急時に適切な一次対応をする為にも、取得しておくと便利です。

上級救命講習は、上記内容に加えて小児・乳児の心肺蘇生、傷病者管理、外傷の応急手当、搬送法などを学ぶ講習を含みます。上級救命講習は講習時間8時間で、いずれも各自治体で開催されている講習会に参加することで、受講することができます。

講習の開催日時に関しては、お住まいの自治体HPや各消防庁HPで確認しましょう。

講習を受講する時間はないが、応急手当について学びたいという方は、総務省が提供しているWEB講習もおすすめです。一般市民向けに、救命講習をWEBで提供したもので、修了テストに合格すると、WEB講習受講証明書が発行されます。

▶︎総務省消防庁「 一般市民向け 応急手当WEB講習

防災士

日本防災士機構によると防災士とは「”自助”“共助”“協働”を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを日本防災士機構が認証した人」を指します。

現在、全国で約25万人(2023年2月時点)もの防災士が認証されています。

防災士の資格を獲得するには4つのステップがあります。

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防災士研修講座を受講する

日本防災士機構認証の民間研修機関や大学等の学校、自治体が開催している研修講座を受講します。防災や災害対応の専門家が講師となり、集合研修の形式で実施されます。

最低2日間以上の日程で実施され、研修を受講すると「研修履修証明」を取得することができます。

研修を実施している機関一覧はこちら(日本防災士機構HP)

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防災士資格取得試験に合格する

①の研修履修証明を取得した人のみ受験することができます。

試験は3択式で30問出題。80%以上の正答で合格となります。

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救急救命講習を受講する

全国各地で開催されている講習です。心肺蘇生法やAEDを含む3時間以上の内容。

お住まいの地域の講習開催状況はインターネットで簡単に検索することができます。

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防災士認証登録を申請する

申請料は5000円。申請が完了すると「防災士認証状」と「防災士証(カード)」が交付されます。

また防災士の資格取得に関して助成を実施している自治体もあります。

助成を実施している自治体はこちら(日本防災士機構HP)

※詳しくは各自治体へお問合せください

防災管理者

防災管理者は国家資格の一つです。

防災管理者は、防災管理対象の大規模・高層の建物等において、「消防計画・防災計画の作成」「建物の防災管理」などの業務を担います。

そのため、誰でもなれるわけでは無く、選任されるための要件があります。

【資格要件】

  1. 管理的又は監督的な地位にある者
  2. 甲種防火管理講習及び防災管理講習を修了した者
    (又は防災管理者として必要な学識経験を有すると認められる者)

防災管理者の責務(消防法施行令第48条)

  • 「防災管理に係る消防計画」の作成・届出を行うこと
  • 防災管理に係る避難の訓練を年1回以上実施すること
  • その他防災管理上必要な業務を行うこと
  • 必要に応じて管理権原者に指示を求め、誠実に 職務を遂行すること

また防火管理業務と一体的に業務を行う必要がある為、防災管理者には、防火管理者と同一の者を選任する必要があります

こちらの資格に関しては、防火対象物に該当するかどうかで園によって必要か否かが決定します。必要な園の場合には、きちんと選任された防災管理者はいるか、誰が選任されているのか知っておくと良いでしょう。

▶︎東京消防庁「防災管理制度について

まとめ

防災に関する資格は様々ありますが、今回は園職員の方におすすめの防災資格についてご紹介いたしました。防災知識を学ぶことは、災害が起きてからでは無く、事前に準備をしておく必要があります。日々の防災情報のチェックからさらに踏み込んで、防災資格の取得を目指してみる事を検討してみるのも良いでしょう。

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この記事を書いた人

学生時代はキッズフォトスタジオにてアルバイト。
そして、だいすきな子どもたちの笑顔を守りたい!という思いで、園の防災を支えるニシハタシステムへ入社しました。
数多くの園長先生とお話しする中でお伺いした園業界ならではの課題や悩みを、少しずつ解決していけるよう発信していきます

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